(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
本能寺
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時折「法華宗大本山(または三条近く)の本能寺は、明智光秀の謀反により織田信長が自害した「本能寺の変」で有名なところですが」
という記述を見るが、これは間違いです。「本能寺の変」があった場所はそこから1km以上離れたところで碑が建っているのみです。
- 本能寺の変があったのは、現在の中京区油小路通蛸薬師下ルあたりで、本能小学校があった場所である。
- 写真にあるような碑しかないので、訪れる人もない。
- しかも本能小学校は廃校になり、現在特別養護老人ホーム建設中で、まったく「址」の雰囲気はない。
- 現在中京区寺町通御池下ルにある「本能寺」は、いわゆる本能寺の変で焼失した後この地に豊臣秀吉の命で移転・再建したもの。その後も焼失・再建を繰り返しているが、豊臣秀吉以来場所は変わっていない。
- こちらは法華宗本門流大本山で本堂(昭和の再建)もあるし慰霊碑などもあるので、ここを訪れて本能寺の変を偲ぶ旅行者も多いが、若干筋違いである。
- 本能寺の変を偲ぶのなら、碑が1つ建っているだけで寂しいが「本能寺址」を訪れるのが筋だと思う。
- 余程火事が多かったのか、本能寺の「能」の字は火を避けた「字」を使っている。一度よく見てください。
- 「能」は「ヒ」が2つ重なっているから火事が多いと考えられ、「ヒ」を崩した字、すなわち「上」の下に「ム」の字を使うようにしているとのこと。この漢字は第1水準・第2水準にないので、表示できませんが。
本来なら、旧「本能小学校」敷地内にある。
現在は工事中のため、60mほど西の方へ移設されている。
工事完了後、元の位置(「本能寺跡記」の掲示されているところ)に復旧される予定。
- 【川柳】
- 本能寺 ヒの重なりが 火事の元
- 本能寺 愛宕詣の 明智が放火