「PC・プラネタリウム(シェアウェア)」の
『プログラム』の詳細説明です。
ダウンロードしたファイルを解凍すると、次のようなファイルができます。
- (a) planet.exe PC・プラネタリウム の本体(実行形式 プログラム)
- (b) plastar1.dat “星座データ”と“カスタマイズ・パラメータ” の入っている データ・ファイル
- (c) planet.txt 実行時「使用方法」を選んだときに使われる ファイル
- (d) p**.ran 実行時「星座の説明」を選んだときに使われる ファイル
-
- (*** は 01 〜 89 。計 89 個の ファイル)
- 実行時に「使用方法」「星座の説明」を使わなければ「karuta.txt」,「h***.ran」
の ファイル の インストール は不要です。
ファイルは次のように配置します。特別な インストーラ
はありません。
- ■A.配置図
- ------ \ ---- (任意の ディレクトリ)
|
|-- planet.exe
|
|-- \planettx ---- plastar1.dat
|
|-- planet.txt
|
|-- p**.ran (** は 01 〜 89)
- ■B.その他
- (1) サブディレクトリ 名 \planettx は変更できません。
- (2) Visual Basic for Win Ver.2.0 の実行時 ライブラリ「VBRJP200.DLL」が必要です。この
ライブラリ・ファイル は、無償で入手可能です。
-
- お持ちでない方は別途入手してください。 \Windows\System の下に コピー
するのがよいでしょう。
- (\Windows\System はWindowsのSystem を インストール してある各自の ディレクトリ
名)
プログラムは次のようして起動します。
- ■A.プログラム名を指定して起動
- planet.exe を置いた ディレクトリ (任意の ディレクトリー1) に移動(ChDir)してから、実行してください。
- ■B.アイコンからの起動
- アイコン 登録する際に、実行時 ディレクトリ (任意の ディレクトリー1) を指定すれば、
ダブル・クリック 1つで起動できます。
「プラネタリウムでの時刻の問題」について補足します。
- ■A.地方標準時
- (1) 経度と時刻の関係は思ったより厄介です。
- (2) ほとんどの国は、標準時を採用しています。
- 例えば、日本は東経135度の時刻を、
- イギリスはグリニッジの時刻を、標準時にしている。
- 東京(東経139.745度)の例を見 ても、観測経度と時刻(地方標準時)とは一致していません。
- (3) したがって 本プログラムでは、時刻表示(指定)は地方標準時、実観測は実経度を使うようにしています。
- (4) 地方標準時だけについても厄介な問題があります。
-
- そこで単純化して、一応 「経度15度ごとに一律の地方標準時を自動設定」(*1)しています。
- 実際には国境の問題もあって現実とは一致しません。
-
- 日付変更線ですら、東経180度に揃っているわけではありません。
- (*1) 東経135度 〜 東経149.99度 を、東経135度 の地方標準時にする。
- ■B.暦
- (1) 暦の問題も厄介です。
- (2) 一応 1582 年の西暦調整(グレゴリオ暦転換)は考慮しています。
- 昔は現在のような 太陽暦を使っていないので、現在の日付で考えることはおかしい。
- 特に日本の歴史では長い間太陰暦であったから、歴史書の日付を使って、
- (3) さらに地球は、「約25,800年の周期で首ふり運動」をしていますから、
- 1000年のオーダーでは、恒星の見え方は異なります。
- 北極星ですら交代するし、各恒星間の相対位置も変わります。
- (4) その上、牛飼座のアルクツルスのように毎秒125Kmで動いている星もあるから、
- 星座は形を変えます。
- また、星は年とると膨らんで、最後には爆発してガスになってなくなるの星もあるし、
- 新しくできる星もあります。
カスタマイズ・パラメータの変更のしかた
カスタマイズ・パラメータ は、データ・ファイル“plastar1.dat”の先頭に入っています。
この ファイル は テキスト 形式なので、エディタ で簡単に直すことができます。
- ■A.日周運動待機時間(単位:秒、2桁、標準値=02)
T=nn
- 日周運動のとき、ずっと プラネタリウム が CPU を占有すると、Windows に
- 悪影響を与えるので、天体描画完了後、しばらく Windows に時間を渡します。
- その時間を指定します。
- 大きくすると、日周運動が遅くなったように見えます。
- 小さくすると、プラネタリウム が CPU を相対的に多く使うことになります。
- ■B.プラネタリウム画面の色(6桁、各16進表現)
Cmm=bbggrr
- プラネタリウム 画面に描画する物体、文字の色を指定します。
- (a) お手持ちの ディスプレイ能力、同時に使う アプリケーション との関係に留意してください。
- パラメータ は、16の6乗=約1,677万色指定できます。
- (b) とりあえず、mm=01〜16を指定してください。
- 用途と標準は次のとおりです。
-
mm |
主な用途 |
惑星他 |
天体物体など |
標準の色 |
01 |
温度の最も高い恒星 |
NA |
NA |
明るい青 |
02 |
・・・・・予備(未使用) |
NA |
NA |
明るい赤 |
03 |
温度の4番目に高い恒星 |
天王星 |
流星輻射点 |
明るい紫 |
04 |
NA |
木星 |
NA |
明るい緑 |
05 |
温度の5番目に高い恒星 |
水星 |
海王星 |
明るい水色 |
06 |
温度の3番目に高い恒星 |
金星 |
冥王星 |
明るい黄 |
07 |
温度の2番目に高い恒星 |
NA |
NA |
明るい白 |
08 |
・・・・・画面消去用 |
NA |
NA |
黒 |
09 |
NA |
土星 |
NA |
白 |
10 |
NA |
月 |
黄道 |
黄 |
11 |
NA |
火星 |
赤経緯度 |
赤 |
12 |
・・・・・予備(未使用) |
NA |
NA |
水色 |
13 |
天体の枠(半円の外側) |
NA |
NA |
黒 |
14 |
天体 (半円の内側) |
NA |
NA |
灰 |
15 |
星座名、 文字 |
NA |
NA |
赤 |
16 |
星座線 |
NA |
NA |
青 |
- (c) bb:青 gg:緑 rr:赤 の RBG 3色方式で指定してください。
- (d) 例えば天体を真っ黒にしようと思ったら、
- C14=000000
- としてください。
- (e) 豆知識: 星の色
- 星の色は、星の表面の温度の違いを表わしている。
- 星の色は温度の順に、青(50k゚)、白(9k゚)、黄(5k゚)、橙(4k゚)、赤(3k゚)
- 星の色は、星の年令とも関係があり、青、黄、赤の順に若い。
- (f) 豆知識: 黄道星座
- 太陽の見せかけの通り道を黄道、黄道を含む星座を黄道星座という。
- 黄道星座は12個。オヒツジ、オウシ、フタゴ、カニ、シシ、オトメ、テンビン、サソリ、イテ、ヤギ、ミズガメ、ウオ。
- ■C.恒星の大きさ
Sm=kk,d
- (a) 恒星は4段階で表示します。
-
- 一番小さな恒星は、画面上「点」で表示します。
- したがって、m=1〜3を指定してください。
-
- (b) kkは、等級です。 dは、画面上の直径(ドット数)です。
- (c) 標準は次のとおりです。
- S1=14,5 一番大きな恒星は、1.4 等星以下とし、5 ドット
の大きさで表示する。
-
- S2=24,3 二番大きな恒星は、2.4 等星以下とし、3 ドット
の大きさで表示する。
- S3=37,1 三番大きな恒星は、3.7 等星以下とし、1 ドット
の大きさで表示する。
- (d) お薦めする変更例は次のとおりです。
- S1=10,3 完全に、一等星、二等星、三等星、それ以下を区別する。
-
- S2=20,2 大きさは小さめに、それでいて区別がわかるようにする。
- S3=30,1
- (e) (注意)6 ドット 以上にすると、他の恒星とぶつかります。
- (f) 豆知識: 星の明るさ
-
- 星の明るさは1等級違うごとに、約2.5倍違う。
-
- 肉眼で見えるのは通常6等星までで、全天に約6000個ある。
- (g)豆知識: 1等星
- 全天に1等星は20個ある。最も明るいのは-1.5等星の大犬座のシリウス。
- ■D.カタマイズ・パラメータの終わり
E
- (記述上の注意)
- (a) 各行に記述順序は任意です。最後に「Eパラメータ」行があればよい。
- (b) 各行の指定は、固定桁数です。ゼロ も省略できません。
-
- 各行とも先頭(1桁目)から記述してください。
- (c) すべての行を指定しなくてもかまいません。指定されなかったパラメータは標準値が使われます。
-
- (d) 指定内容は チェック していません。実行時に エラー が出ます。
- エラー が起こった場合は、指定間違いがあったと思ってください。
- (e) カタマイズ・パラメータの後続
- “星座データ”を並べています。
- わかる方は自分で直されても結構です。
-
若干の技術情報です。
- ■A.実行形式プログラム
- Visual Basic for Windows Ver.2.0 で開発しました。
- ■B.画面 コントロール
- プラネタリウム 画面の描画には時間がかかるので、表示画面と描画画面の2つを持ち、
- 描画画面は見せずに描画が完成したらそれを表示画面に切り替えるという工夫を
- しています。
- しかしながら切り替えに時間がかかるため(Windows?)、まだ画面がチラチラします。改善の余地がありそうです。
- ■C.文字サイズ
- ウィンドウ の大きさを変える都度、ウィンドウ の高さ・幅から、自動的に文字の大きさを計算しています。
- ■D.ソース に対する権利( 使用はまったく自由ですが)
-
- 「ソース・プログラム」および「歌の説明文」には権利を主張します。
- (1) プログラムは「実行形式(EXE)」で配布します。
- (2) 説明文は「暗号化」して配布します。説明の都度、復号するので、遅くなりますが、これもやむなしとしました。あしからず。
- (注意)
-
- 万が一に備えて、この プログラム および データ の各 ファイル の バックアップを作っておいてください。
- MS-DOS の COPY などで簡単に作れます。
- この プログラム および データ は利用者の良心によって保護されています。
- バックアップ以外の目的で複製を作るのはお控えください。
- ■E.バージョンアップの計画
-
- フリーウェアですので、 メンテナンス はしません。あしからず。
■F.開発の経緯
- (1) 初代(Ver.1)は、NEC PC9801 の MS-DOS BASIC で開発しました。 1987年
2月です。
- PC・プラネタリウム(シリーズ) は、ASCII(Vol.13, No.3, Mar., 1986)掲載の中野主一氏の
- プログラム に刺激されて、これを大幅に改作したものです。
- ここに、PC・プラネタリウム(シリーズ) の ベース の作成者である中野主一氏に謝意を表します。
- (2) 次に(Ver.2)、高速化のために、NEC PC9801 の C に移植しました。
- PC9801 VM でも数値プロッセッサ を付ければ、2〜3秒で画面表示するという
- 当時の優れものでした。 1989年12月です。
- (3) 3回目で、 Windows3.1 に対応しました。1994年10月です。
- ということで、ここでは Ver.3 と呼んでいます。
- 「PC・プラネタリウム for Windows」としては Ver.1.0 です(さらに若干改訂したのが本ソフトウェア
Ver.1.1です)。
- 多少混乱がありますが、ご容赦ください