(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
助数詞の時代変化
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助数詞 | 対象 | 備考 | 助数詞 | 対象 | 備考 | 助数詞 | 対象 | 備考 |
戸 | 住居、世帯か | 「さと」と読んでいたらしい | 具 | 弓矢、斧、仏像 | 「仏像」も道具扱いだったか | 要 | 褌、裳 | 着るものに多い |
枚 | 瓦 | (現在とまったく同じ) | 人 | 臣、民、僧侶 | 俘虜なども日本人は「人」で数える | |||
匹・疋 | 馬、駱駝 | (現代の日本)馬は「頭」 | 口 | 韓奴、高麗奴、奴婢 | 奴婢は口の数で数える、「新羅人」は(奴・俘虜でなくても)「口」で数える | |||
頭 | 鹿、牛、犬 | 西域では駱駝を「頭」で数える | 刀、弓矢入れ | 人が使う器物は「口」で数えた | ||||
両 | 鞋 | 「履物」のこと(左右両方で一つ) | 介 | 使者 | 「従」扱いで「人」ではなかった | 箇 | 筆 | (現在のように)「管」の語も時に見られる |
根 | 桑、棗、漆 | (大きな根のある)樹木を数える | 座 | 祓物を置く台 | (現在と似ている) | 隻 | 船、白鳥 | 水に浮かぶものは「隻」で数える |
助数詞 | 対象 | 備考 | 助数詞 | 対象 | 備考 | 助数詞 | 対象 | 備考 |
宇 | 建屋、倉 | 倉の数を数える | 羽 | 鳥 | (日葡辞書に)Ichiuaとある(当時の発音がわかる) | 躰 | 仏像 | 以前の「躯(く)」から変化 |
柱(はしら) | 神 | 訓読みの助数詞も登場 | 表 | 俵に入れたもの(麦) | 漢字を(日本独特の)簡略化 | 流れ | 旗 | 仮名文字のある助数詞 |
机 | 机 | 「き」と読む(今でも稀には) | 振 | 刀 | (日本的に)「振る」動作から | 挺 | 鉄砲 | 古代「挺」は鉄、伝来以降「鉄砲」に |
匹・疋 | 馬、兎 | 犬、猫も | 喉(こう) | 大きな魚 | 「魚」も水に浮かぶので「隻」(呉音でシャク)→同じ読みで簡単な「尺」→大きな魚は喉が見えるので「喉」 | |||
頭 | 鹿、牛 | 犬は「匹・疋」に | 盃 | 鮑 | 古代「籠」単位に数え→中世(高価になって)「穀」単位に数えるように=「穀」の形が「盃」に似ている |
難しい助数詞 | 簡易な助数詞 | 対象 | 備考 | 難しい助数詞 | 簡易な助数詞 | 対象 | 備考 |
柱 | 人 | 神 | 最近は神様も「何人」と数える人がいる | 頭 | 匹 | 蝶 | 今や「何頭」と数える人はいない |
喉 | 匹、尾 | 魚 | 「切り身」は「切れ」、(下手すると)「パック」 | 盃 | 個 | 鮑 | (偶に)「枚」と数える人もいる |
根 | 本 | 樹木 | (偶に)「樹」と数える人もいる | 机 | 台 | 机 | 「卓」と数える人もいる |
戸 | 軒、棟 | 住宅 | 「戸」は(戸籍に関連する)世帯・家族の住む住宅、建物に着目するときは「軒」、集合住宅・アパートなどは「棟」 | ||||
両 | 足 | 靴 | 片方だけなら「個」 | 羽 | 羽 | 鳥 | 「羽」は継続、ただ「匹」と数える人も出現 |
助数詞 | 対象 | 備考 | 助数詞 | 対象 | 備考 | 助数詞 | 対象 | 備考 |
件 | メール | 「本」→「通」→(迷惑メールなど読まない=通じないメールも多くなり)「件」に移行か | 件 | メッセージ | SNSでは既に「件」で数える | |||
個 | スマホ | 「台」→「個」に移行中 | ページ | HomePage | (数え方がさらに難しくなると、日本語では対応できなくなり)カタカナの助数詞が出現してきた | |||
冊 | 電子書籍 | 実際の本と同じ | 個 | ファイル | 実物の「冊」は使わない | 台 | ロボット | 「体」→「台」→(いずれ)「人」になるか |
本 | プログラム | 「個」という人も | 点 | NetShopping | 「点」に一本化するにはまだ時間がかかりそう、一方カタカナ助数詞「アイテム」も候補に |