(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
京都タワー
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京都の町中には高い建造物が3つある(京都タワー、京都ホテル、JR京都駅ビル)。
いろいろ議論はあるが、景観保全の観点からは「建物の高さ・形態」には一定の規制を残したい、と考える。
- 京都の町中には高い建造物が3つある。
- その第一が京都タワー。
- 昭和39年(1964)建造。
- 高さ131m。実は高さ31mのタワービル(地上9階、当時の高さ制限いっぱい)の上に、「屋上工作物電波塔」(建築物でないため制限がなかった)を建てたもの。建築制限の網の目を潜り抜けた際どい代物である。
- 和蝋燭をイメージしたと言われている。
- 第二が京都ホテル(現・ホテルオークラ京都)。
- 建築計画が出された平成4年(1992)頃から京都仏教会がこの高い建造物建築計画に反対して「京都寺社の拝観停止」運動を起こしたことでも有名になった(平成11年(1999)京都財界のきもいりで京都市と京都仏教会は和解した)。一時は全国的に筆頭株主(ニチレイ)の食品不買運動も展開された。
- 結局はこれらの騒動が原因で経営不振になったとの説もある。高層建築が裏目に出たか。
- 高さ60mの建造物が建築されたとき(平成6年(1994))は「京都ホテル」だったので、ここでは京都ホテルで統一する。
- 京都ホテルは経営不振から1999年12月期に債務超過に陥り、2002年に再建策の柱としてホテルオークラと業務提携、ホテル名も「ホテルオークラ京都」と改称した(2005年にホテルオークラが筆頭株主になる計画)。
- 最後がJR京都駅ビル。
- 原広司設計(コンペ作品)。平成9年(1997)開業、高さ約60m(59.8m)。
- 「京都ホテル」問題がほぼ解決した頃であったためか、大論争にはならなかった。軍艦のように見える建物は京都の町には似合わないように感じるのは私だけだろうか。
なんとも不気味な光景である。
- いずれも不評である。
- 東山に登ってみると、予想に違わず、この3つが異様に見える。