和暦IME変換辞書 (INDEX:索引へ)
- 和暦か邦暦か
- どうも「和暦」というのが正しいようだ。
- ただし「邦暦」を棄却する明確な根拠はない。
- 本ページでは呼称は和暦で統一する。
- 和暦の年号についても用語が明確でない。本ページでは「和暦元号」と呼ぶことにしている。
- 和暦の表記
- 法令をいろいろ調べても、例しか示されておらず体系的な規則は記載されていない。
- ただし古い法令に「横書ヲ為ストキハ「アラビア」数字ヲ用ユルコトヲ得」とあり、アラビア数字を用いることは許されているようだ。
- 西暦との併記
- いろいろな文書および論文執筆要領などを調べた範囲では次のようになる。
- @縦書きの場合
- A 享保五年(一七二〇) または
- 「日本研究−国際日本文化研究センター紀要」執筆要領
- 角田文衛氏(例:天延元年(九七三))
- B 九五四年(天暦八) の表記が多い。
- C 九五四(天暦八)年 享保五(一七二〇)年 と年を重複させるケースもある。
- A横書きの場合
- A 1960(昭和35)年 が多い。
- 「社会政策学会誌」投稿論文執筆要領
- 「民事裁判演習」
- B 明治14年(1881)
- C 保元元(1156)年
- 私としての結論
- 和暦を優先したい、横書きゆえにアラビア数字を使いたい、ことから
- 「@A」表記を『アラビア数字形式(年は括弧の前)』にした
- 年を重複させる例は少ないので、年は重複させない。
- (結果「AB」表記に近くなる)
- 享保5年(1720)
- 元年については「1年」とする執筆要領もあるが『元年』にした。
- さらに半角・全角の指定はなさそうなので文字サイズについては独自に決めた。
- 元年と合わせるために『和暦の年は全角』
- 西暦は併記なので『括弧も含めてすべて半角』にした。
- 表記の例
- 享保5年(1720)
- 寛文元年(1661)
- 宝暦12年(1762)
重要な「注意事項」
- 月日まで表記するとき、年末の月日では問題が起こります。
- 例)和暦「嘉承2年12月1日」は西暦「1108年1月15日」です。
- この日を上記表記法で表記すると「嘉承2年(1107)12月1日」となってしまう。
- これを「1107年12月1日」と読まないで欲しい。括弧内の西暦は参考値です。
- 改元のあった年の月日でも問題があります。
- 例)西暦「978年」の和暦「11月29日」に「貞元3年→天元元年」に改元がありました。
- 月日が分かれば、「貞元3年(978)10月10日」、「天元元年(978)12月10日」と書き分けることができる。
- 元資料に「978年だけで月日の無い記述」しか見つからなかった場合、「貞元3年(978)」とするか「天元元年(978)」とするか判断に困る。
- 原則は「日数の多い年号」を採用したつもりですが、必ずしもそうなっていない「記載」もあります。ご容赦願います。
- 上の例では、11ヶ月あった「貞元3年(978)」とするのが原則です。
- 西暦年から和暦西暦併記表記へのIME変換辞書
- 西暦年(3or4桁)を全角で入力して変換キーを押します。
- 「私としての結論」で述べた表記法の「和暦西暦併記」に変換されます。
- 後はIMEの変換辞書に従って適切な変換結果を選択することになります。
- 例えば「1002」(変換)とすると、1002・一〇〇二・「長保4年(1002)」などが候補として現れます。
- さらに改元のあった年はその年の和暦年号が2つ(以上)併記して変換されます(南北朝時代などは両朝の和暦年号併記)。迂闊な“選択ミス”を防ぐためです。変換選択後、該当しない和暦元号を手で消してください。
- すなわち「968」(変換)とすると、「康保5年(968)安和元年(968)」が候補として現れます。
- 不思議なことに「長保4年(1002)」と「和暦の年が半角」に変換されることもあります(辞書には全角しか登録していないのですが)。気をつけてください(対処法をご存知の方があればお教えください)。
- “大勢に”従った「和暦元号」「西暦年との関係」を採用しました。
- 暦にはいろいろ“小難しい”問題があります。この辞書が学術的に正しいと主張する意図はありません。
- 大化元年(645)以降が変換可能です。655〜700(朱鳥元年(686)を除く)は元号が制定されていないので変換していません。
- 和暦元号読みから和暦西暦併記表記へのIME変換辞書
- 和暦元号の読みをひらがな全角で入力して変換キーを押します。
- 和暦元号元年の「和暦西暦併記」+「和暦元号の“大勢的な”読み(ひらがな)」に変換されます。
- 後はIMEの変換辞書に従って適切な変換結果を選択することになります。
- 例えば「ちょうほう」(変換)とすると、重宝・調法・長保・「長保元年(999)ちょうほう」などが候補として現れます。
- 和暦元号の2年以降は簡単な足し算で計算できますので、必要に応じて変換後、手で修正してください。
- 足し算の結果としての西暦年を再度入力して(上の辞書を使って)変換すれば足し算の正しさを確認できます。
- 上と同様に“大勢に”従った「読み」を採用しました。
- “大勢として”読みが複数とおりある場合は複数併記しました。例:寛喜元年(1229)かんき/かんぎ。
- 和暦元号の読みは難しいので適当な読み(ここで採用した“大勢的な”読みでなくても)からでも変換できるようにしています。
- 例えば、承保元年(1074)(じょうほう)は「じょうほ」でも「しょうほ」でも変換されます。
- あまり出鱈目な読みには対応していませんので、ご容赦ください。
上の辞書はここからダウンロードできます。
ボタンをクリックすると、該当する辞書をダウンロ−ドできます。
フリーウェアです。自由にお使いください。ダウンロード後各自改変していただいても結構です。
掛川 潤さんのFreeSoft「和暦西暦変換辞書用データ」を基に作りましたが、間違いがあるかもしれません。
その節はご容赦ください。連絡いただければ幸いです。
西暦年から和暦西暦併記表記へのIME変換辞書(nengdic.txt)
和暦元号読みから和暦西暦併記表記へのIME変換辞書(nenydic.txt)
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