(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
疏水道
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「琵琶湖疏水」および「
疏水沿いの散歩道(ここでは「疏水道」と呼ぶ)
」は京都の1つの象徴になっていて、どれも京の桜が似合う。
その影響か「なんとか疏水」と名前の付いた「散歩道名」が蔓延っている。
どれが疏水道として適切か、その散歩道の範囲はどこか、考えてみたい。
琵琶湖疏水そのものは@「第1疏水
(運河)
」
、A「第2疏水」、B
「疏水分線」
、C「白川放水路」、D「伏見新放水路」、E「本線放水路
(堀詰町)
」、およびF「各浄水場への導水管・導水トンネル」
から成る
(
京都市上下水道局
による)
。この内「第2疏水」、「各浄水場への導水管・導水トンネル」は概ね埋立てトンネルになっているので見ることはできない。
その他に、「扇ダム放水路」
(東山学園)
、緊急用放水口として「分線方水口」、「冷泉放水口」、「仁王門放水口」、「塩之小路放水口」、「三ノ橋放水口」があり、さらに農業用水放水口がいくつかある。
残念ながら「放水路」沿いは散歩道にはなっていない
(舗装されていたり、散歩道ほどには整備されていなかったり、短かったりする)
。
疏水に沿った道にはいくつか名前が付いている
(通称)。どれも正式な名前ではない
ようです。
「哲学の道」がその代表。
山科疏水、鹿ヶ谷疏水、北白川疏水、岡崎疏水、など“乱立気味”である。
どの範囲をどう呼んでいるのだろうか。
疏水略図(出典:京都市上下水道局)。
哲学の道
紹介サイトがあちこちにあるので、ここでは省略する。
範囲は
「疏水分線」に沿った「銀閣寺橋」から「若王子道」
までで確定。
北白川疏水
疏水分線が哲学の道最北端「銀閣寺橋」から北へ伸びて、下鴨をぐるっと廻って、植物園南で「賀茂川」に合流する「疏水分線」沿いの道を「北白川疏水
(または北白川疏水通)
」と呼ぶ人もいる。範囲は
「疏水分線」に沿った「銀閣寺橋」から「下鴨西梅ノ木町」
まで。
ヴォーリズ設計の「旧駒井邸」、東平井町周辺の桜並木、高級住宅地下鴨がり、さらには蕎麦処「藤芳」を初め御陰通にはお洒落なグルメ店が続く。
哲学の道の延長線上の「疏水道」と言ってよいだろう。
山科疏水
桜並木も綺麗だし、道も整備されているので、「疏水道」と名付けてもよいだろう。
範囲は
「第1疏水」に沿った「諸羽トンネル西口」から「第二トンネル西口」
まで、と考えるのが一般的だと思う。
岡崎疏水
第1疏水がインクラインを経て岡崎公園前へ流れ込んでいる。水量も多く、市民の憩いの場にもなっているので、「疏水道」と名付けてもよいだろう。
京都市観光文化情報システムによれば単に「琵琶湖疏水」となっているが、岡崎疏水と呼んでいる人も多い。
範囲は
「第1疏水」に沿った「琵琶湖疏水記念館」から「川端橋」
までか。
動物園、美術館、勧業館
(みやこめっせ)
、京都会館を経て、「夷川ダム」へ流れている。
「疏水道」はどれも
京の桜
が似合う
。
哲学の道
北白川疏水
桜の時期は物凄い人出。これは早朝「若王子橋」近くで撮った写真。
北白川疏水の桜も綺麗です。これは
藤芳
へ蕎麦を食べに行ったときに撮った写真。
山科疏水
岡崎疏水
最近山科疏水の桜も人気になってきています。これは「山科区上野池ノ下」近く。
岡崎公園内の疏水を走る観光用の十石船。