22.文屋康秀
上の句順 下の句順 (INDEX)
ふくからに |
あきのくさきの |
しほるれは |
むへやまかせを |
あらしといふらむ |
吹からに |
秋の草木の |
しほるれば |
むべ山風を |
あらしと云らむ |
吹くからに |
秋の草木の |
しほるれば |
むべ山風を |
嵐と云ふらむ |
- ■歌について
- 光孝天皇(884)の是貞親王歌合の歌。藤原公任は「下品上」と低く評価している。言葉遊びの歌といえる。「しほる」は、萎れるでなく、風に吹き折られるの意である。
- ■出典
- 古今集秋下
- ■作者略歴
- 生没年未詳。平安初期の下級役人(三河掾?)。文琳の名もある。文屋の姓は、天武天皇の皇子二品親王に始まる。六歌仙の一人に数えられている。