69.能因法師

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あらしふく  みむろのやまの  もみちはは  たつたのかはの  にしきなりけり
あらし吹 三室の山の もみちばゝ 龍田の川の にしきなりけり
嵐吹く 三室の山の 紅葉ばゝ 龍田の川の 錦なりけり

■類似語句  龍田の川
あら
あらし
■友札 あらざらむ

■歌について
永承四年(1049)内裏歌合で詠まれた。古今集の二つの歌枕を配し、当時秀歌と喧伝されたが、近代の評価は低い。次の歌の方が有名。「都をば 霞とともに 立ちしかど 秋風ぞ吹く 白河の関」
■出典
後拾遺集秋下
■作者略歴
988-?。俗名橘永豈(ながやす)。出家後摂津に住み、古曾部入道と呼ばれた。藤原長能に師事し、相模の夫公資らと交わる。