78.源兼昌
上の句順 下の句順 (INDEX)
あはちしま |
かよふちとりの |
なくこゑに |
いくよねさめぬ |
すまのせきもり |
淡路嶋 |
かよふ千鳥の |
なく声に |
幾夜ね覚ぬ |
すまの関守 |
淡路嶋 |
通ふ千鳥の |
鳴く声に |
幾夜ね覚ぬ |
須磨の関守 |
■友札 哀とも
- ■歌について
- みずからの哀れを詠んだ歌。源氏物語の須磨の巻の歌を踏まえている。
- ■出典
- 金葉集冬
- ■作者略歴
- ?-1112?。源俊輔(美濃守)の二男。敦実親王の六代孫らしい。堀河院歌壇、藤原忠通の歌壇に属していたらしい。定家はこの歌を本歌としてとっていることもあり、ある程度著名であったらしいが、他に優れた歌はあまり知られていない。皇后宮少進。
- 【補】
- 敦実親王の六代孫らしいので宇多源氏か。