(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
莵道
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京都には
「莵道」
という地名がある。
どう読むのか
、どういう謂れがあるのか、不思議だったので、調べてまとめた。
莵道とは
読みは
とどう
と読むらしい。
IME(かな漢字変換)
で「とどう」とやれば「莵道」と変換される。
国語辞典
(広辞苑)
などを引いても出てこない。
地名辞典
を引くと次のように出てくる。
莵道は京都府宇治市の地名です
郵便番号 〒611-0013
読み方 とどう
(地域)
莵道=宇治市の一部
菟道稚郎皇子之墓
GoogleMapで「莵道」を表示させるとこうなる
「宇治市」の朝日山
(
平等院
の山号)
山頂にある
菟道稚郎子
に関係あるらしい
うじ
のわきいらつこ
という「記紀」に登場する人物。
第15代応神天皇皇子で、第16代仁徳天皇の異母弟。
(古事記によれば)
「母・宮主矢河枝比売が木幡村
(現在の京都府宇治市木幡)
に住まっていた」旨が記されている。
朝日山
(標高124m、
仏徳山
のすぐ隣)
山頂に
莵道稚郎子の墓
がある。
このことから、宇治地域全体のことを
「莵道」と書き、「うじ」と呼ぶ
ようになった
(と思われる)
。
平安時代にはこれが「定着」したが
近代になってからは
「宇治」が普通に使われる
ようになり、
「莵道(とどう)」は一部の地域名として残った
ということらしい。
「莵道」にある有名なところ。
三室戸寺
日清都CC
住所は「宇治市莵道滋賀谷21」
矢印は山号になっている
明星山
(233m)
住所は「宇治市莵道新池1」
正面に「五雲峰」(342m)を見て打ち放つホール
【通好み】
「
莵道はうじ
と読むことがあるんですねー」と話を挟めば「よー、知ってはりますなー」と驚かれる。