中尾山
(INDEX)
独断評価 | 発見難易度 | 登頂体力度 | 頂上眺望度 | 山行愉悦度 | 総合評価 |
5点満点 | ★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★★ | 3.2 |
- 山頂の特定(地図)
- 銀閣寺東にある尾根の登山道は予想以上に整備されている。銀閣寺から登ってきてこの尾根の登山道に出ればすぐに300坪はあろうかと思われる広い平坦地へ出る。ここが中尾山頂である。尾根の登山道さえ見つかれば、この平坦地を見過ごすことはない。
- 広すぎてこの中のどこが山頂かと問われると、答えようがないほど広く気持ち良い。
- 山頂にはかつて中尾城があった(下記参照)。正しくかつて城郭があったと思わせるほどの広さである。
- 眺望はあまりないが、木々の間からは、南に大文字山、北に比叡山を見ることができる。
- 登頂記録
- H16-3-21初登頂。
- 「登山ルート」に示すとおり登った。その後さらに尾根の登山道を北へ進み、左手に出てくる「銀閣寺へ」という標識から急坂を西へ下りた。この道は保有林の境界になっているようで急斜面ではあるが、マークはしっかりと付いている。最終的には銀閣寺北の「京都朝鮮中高」の脇(大文字登山道入り口の駐車場脇の保安林)に出る。この道もわかってしまえば、登山道に使える。
- 途中標高220mのピークに出る。ここも気持ちの良い場所である。
- 逆に山頂から尾根の登山道を(戻ってからさらに)南へ進む道もある。これは「東山三十六峰ハイキングコース」に示したとおり「大文字火床」の少し上の鞍部に繋がっている。この道を使って中尾山に登る(下りてくる)のもよい。
- 中尾山
- 一言で言えば月待山の左奥に控えている山。
- 銀閣寺門前の総案内図に描かれている3つの峰の一番左(北)の奥の山。左(北)から順に、中尾山(奥)、月待山、大文字山となる。
- 東山三十六峰の姿を形成するためにもこの辺に山が欲しい。
- 上述のとおり、銀閣寺背後の三峰の1つであり、かつて中尾城が築かれた山でもあり、東山三十六峰に加えるのに不足はない。
- 中尾城に敬意を表し、昨今の呼ばれ方を尊重して(「現地現称主義」を採用して)「中尾山」と名付けて東山三十六峰の一つに加えることにする。
- 「北白川南ヶ原町」にある。
- 雍州府志での記述
- なし
- 雍州府志の「慈照寺山」の項で「万松院義晴公は城をこの山の大嶽中尾に築いた」とあるのは、実はこの「中尾山」のことである(月待山を参照)。
- 東山国有林風致計画での記述
- 中尾山
- 如意ヶ嶽の一峯。足利義政がここに遠見の櫓を築いたと云う(如意ヶ岳を参照)。
- 京都市遺跡地図台帳には「中尾城跡:天文18年(1549)足利義晴築城。日本最初の鉄砲防御を施した城。天文19年落城。土塁・平地・井戸状凹地が良好に残存」と記載されている。
- 足利義政が築いた遠見の櫓(築櫓の記録は明確でない)が、中尾城の原型になったのであろうか。