3.柿本人丸

かきのもとのひとまる 上の句順 下の句順 (INDEX)


あしひきの  やまとりのをの  したりおの  なかなかしよを  ひとりかもねん
足引の 山鳥の尾の しだりおの ながながし夜を ひとりかもねん
足引の 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を 独りかも寝ん


■類似語句  ひとりかもねん

■歌について
独り寝の叙情の歌。序歌の形をとっている。遺作は「鴨山の 岩根しまける 我れをかも 知らずて 妹が 待ちつヽあらん」
■出典
拾遺集恋
■作者略歴
687?-707?。柿本人麻呂が正しい。持統・文武天皇頃の宮廷歌人。万葉集に長歌 18、短歌 67首撰ばれた、この時代最大の歌人。「身体を反り返らせた図柄、石見での死」など謎が多く、斉藤茂吉の「柿本人麿−鴨山考」と梅原猛の「水底の歌−柿本人麿論」の論争はおもしろい。
【補】
柿本人丸を祀る神社は、京都にもある。仙洞御所内の「柿本社」住吉神社内の「人丸神社」など。