72.祐子内親王家紀伊

上の句順 下の句順 (INDEX)


おとにきく  たかしのはまの  あたなみは  かけしやそての  ぬれもこそすれ
音にきく たかしの浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ
音に聞く たかしの浜の あだ波は かけじや袖の 濡れもこそすれ

■類似語句  袖・波

■歌について
堀河院の懸想文合(艶書合)での藤原俊忠への返し歌。
■出典
金葉集恋
■作者略歴
生没年未詳。母は後朱雀天皇(1036)の皇女祐子内親王家に仕えた小弁。散位平経方の娘、紀伊守藤原重経の妹、といわれる。他説では、藤原師長の娘ともいわれる。


  • 「祐子内親王家紀伊」は小倉百人一首女流歌人の中で「最も経歴のわからない」歌人である。