(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
大文字
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単に“大文字”というときは「五山送り火」全体を指す。「山」そのものを指すときは"大文字山"となる。
間違っても"大文字焼き"とは言ってはいけない。軽蔑されます。
- 【梅棹事典からの一部引用】
- 盂蘭盆会におこなわれる京都の行事である。・・・この行事を「大文字焼」などとかいたものをみかけるが、無知もきわまれりというほかはない。「x焼」といういいかたは、タコ焼き、チョボ焼き、今川焼にしかもちいず、京都ではおそろしく野卑にきこえる。・・・「盆のおくり火」というべきであろうが、日常語としては大の字ほかすべてをひっくるめて「だいもんじ」とよぶ。
- 第一、大文字は「やく」ものではない。大文字は「ともす」もの・・・。
- 【私説】
- 単に“大文字”というときは、「五山送り火」全体(大文字、妙法、船形、左大文字、鳥居形)を指すことが多い、と思われる。
- 「山」そのものを指すときは"大文字山"となる。
- 東山三十六峰の1つ「大文字山」は別のPageに詳しい。そのPageで、如意ヶ嶽と大文字山の違い、五山送り火などについて説明している。
- 京都の人は間違っても"大文字焼"とは言わない。言うと軽蔑される。
- 地方の人が"大文字焼"と言うのは、近くの“清水焼”(陶磁器)からの連想と考えられる。観光バスはこの2つを続けて廻っている。
- 因みに「ともす」は「灯す」と書く。
- 【通好み】
- 送り火当日(毎年8月16日、曜日に無関係)、五山全部見るのは難しい(京都タワーに登るしかないか)。
- 点灯時刻は、大文字(20:00)、妙法(20:10)、船形・左大文字(20:15)、鳥居形(20:20)。
- 灯される時刻に合わせて車で移動しようとしても、見えるあたりは混雑していて移動もままならない。
- 今年はこことここ、来年はあそこ、と決め打ちする方が、ゆっくり見られる。
- 1つだけを見るのなら、混雑しない穴場はいろいろとある。
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京都タワーの展望台からは「鳥居形、左大文字、船形、妙法、大文字」が全部見られる(「KBS京都」のテレビ放映から)。 |
近 景 | 遠 景 | 8月16日 |
大 文 字 (最初に灯される) |
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「白川通」「今出川通」からは近くに見える | 「京都御苑」に入れば宮廷人と同じ光景を | 自宅近くの「神楽岡」からは大きく見える |
妙 法 |
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妙は「野々神町」(北山通)あたりから 法は「赤の宮」(高野)あたりから | 「大文字火床」まで登らないと全景は見えない | 「KBS京都」のテレビ放映から |
船 形 |
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「西賀茂」あたりからはよく見える | 「大文字火床」に登ると船形の感じがわかる | 「上賀茂橋」から撮った |
左 大 文 字 |
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バス停「金閣寺道」から北に入れば間近に | 「西大路通」を上ルとずっと正面に見える | 「KBS京都」のテレビ放映から |
鳥 居 形 |
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バス停「大覚寺前」から見ると漸く全景が | 「広沢池」からが最も眺めが良い | 「KBS京都」のテレビ放映から |