10.蝉丸

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これやこの  ゆくもかへるも  わかれては  しるもしらぬも  あふさかのせき
これやこの 行くも帰るも 別れては しるもしらぬも 相坂の関
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 相坂の関

■友札   相坂・しる
あふさかの関
■歌について
会者定離の心という仏教の無常感を歌ったものとされている。
■出典
後選集雑一
■作者略歴
生没年・伝未詳。宇多天皇の子敦実親王の雑色で、琵琶の名人であったらしい。後に逢坂の関のあたりに隠居し、皇太后宮大夫源博雅に技を伝えたとも言われている。坊主、盲目というのは誤りらしい(900年頃か)。
【補】
蝉丸は逢坂山関址近くの関蝉丸神社(関蝉丸神社下社、関蝉丸神社上社)に祀られている。