77.崇徳院

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せをはやみ  いはにせかるる  たきかはの  われてもすゑに  あはむとそおもふ
瀬をはやみ 岩にせかるゝ 滝川の われてもすゑに あはむとぞおもふ
瀬を早み 岩にせかるゝ 滝川の 分れてもすゑに 逢はむとぞ思ふ

■類似語句  あはむとぞ思ふ

■歌について
恋の激しさを鋭く詠った歌。定家は「八代集」などにも撰んでいる。
■出典
詞花集恋上
■作者略歴
第75代(1119-1164,在位1124-1141)。鳥羽天皇の第一皇子、母は待賢門院璋子。父と美福門院得子(なりこ)に疎まれ 22歳で廃位。藤原頼長の養女呈子を中宮とし、鳥羽院崩御を機に頼長と組んで保元の乱を興したが、後白河に敗れ、讃岐に流された(保元元年(1156)7月23日)。
【補】
保元の乱についてはこちらにまとめた
疎まれた美福門院についてはこちらにまとめた
崇徳天皇の陵(白峯陵)は配流先の讃岐にある。京都で偲べるのは白峯神宮崇徳天皇欽仰之碑ほか。
配流先では藤原俊成と歌のやり取りがあり、俊成に送った長歌の反歌が辞世になった。