（東京から引っ越してきた人の作った京都小事典）

和菓子の分類 　　　　　　　　　　(INDEX：索引へ)

• 【広辞苑第六版】
  • 和菓子
    • 日本固有の菓子の通称。日本風の菓子。
  • とあるだけで、一切その内容についての記載はない。

• 全国和菓子協会は次のように和菓子を分類している。
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• 【私説１】
  • 概ねこれで多くの人が納得するであろうが、いくつか指摘しておきたい点がある。
    • 生菓子／半生菓子／干菓子の分け方の基準が示されていない。
    • 特に「生菓子／半生菓子」には「同じお菓子」が両方に分類されている。
    
    
  • 生菓子／半生菓子／干菓子の分け方
    • 一般には水分の含有量と理解されている。
      • 生菓子　　３０％以上
      • 半生菓子　１０〜３０％
      • 干菓子　　１０％以下
    • 全国和菓子協会は「科学的にはそう言ってもよいが現実には即していない（現実はそう分類されている訳ではない）」と言っている。
      
    • 私もそう思う。まあ原理原則は上記のとおりだが、一部は原則通りには分類しない、ということだと思う。
    
    
  • 「生菓子／半生菓子」には「同じお菓子」が両方に分類されている。
    • 具体的には
      • 焼き物・・・茶通、桃山
      • 流し物・・・錦玉羹、羊羹
      • 煉り物・・・ぎゅうひ
    
    

• 京都には京都半生菓子協同組合なるものがあって、次のものが半生菓子であると言っている。
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• 【私説２】
  • 「生菓子／半生菓子」の分類が難しい。
  • 私に“特に”意見がある訳ではないので、中途半端は避けるという原理に基づいて出来る限り「生菓子＋干菓子」に分類する。
  • 「生菓子＋干菓子」に入るお菓子はそちらに入れ、残ったお菓子のみを「半生菓子」とすることにした。
  • その結果「半生菓子」は次のとおりとなった。
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    柏屋光貞「そら豆」	柏屋光貞「おゝきに」
    そら豆の州浜の中に餡が入っているのであん物に分類するのか。	「立方体のお菓子」＝「おゝきに」（４色ある、それぞれ味が違う）、寒天を使ったおか物か流し物か。

    
    
  • 以下に、半生菓子そのものの写真は撮影が難しいので、（京都の）「半生菓子屋」の写真を示す。
    • 「石衣」は関東の言葉で、京都では「松露」と呼ぶ（すなわち“同じもの”）。
    • 「雲平」は今は東北の方で作られていて、京都にはない。
      • 以前「若狭屋元茂」（三条若狭屋営業の地で営業していた）では作っていたらしい。

    亀屋友永（新町通丸太町下ル）	亀屋良永（寺町通御池下ル）
    看板にもある「小丸松露（しょうろ）」を目玉にしている。松露は二条駿河屋でも。	御池煎餅の亀屋良永が「別ブランドの吉村和菓子店」で「焼き鳳瑞」を販売している。
    おか物（練り物・焼き物などの他の製法による素材を組み合わせて作る半生菓子）
    仙太郎（寺町通仏光寺上ル）	植村義次（丸太町通烏丸西入ル）
    最中、和菓子では「幸福堂」を紹介したので、ここではご存じ最中を。	州浜は和菓子で紹介したここしかない。ガラス戸に御洲濱司とある。

    
    
    • 生菓子はこちらに、干菓子はこちらにまとめた。