(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
和菓子
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和菓子名称 | 食べる時期 | 販売店 | 価格 | 特徴 | コメント |
葩餅 (はなびらもち) | 正月 | 末富ほか | 600円/個 | 白味噌餡で牛蒡入り(源は宮中雑煮) | 店によって形も異なる |
きんとん | 正月 | 松屋常盤 | 250円/個 | いろいろな種類があります | 正月以外も食べますが・・・ この店は予約しないと買えません |
引千切 (ひちぎり) | 桃の節句 | 末富ほか | 600円/個 | 餡を引き千切った形をした生菓子 別名:あこや餅 | 店によって形も異なる |
水無月 | 夏越祓 (6月30日) | 甘春堂ほか | 160円/個 | 三角形の外郎(葛、氷室の氷を表わす)の上に 小豆を乗せた菓子 | 思った以上に“人気”がある 中村軒、長久堂、仙太郎なども |
麦代餅 (むぎてもち) | 半夏生 (7月2〜7日) | 中村軒 | 210円/個 | 粒餡を挟んだ餅を“2つ折り”し、その上にきな粉 をまぶしただけのシンプルな生菓子 | 今は中村軒だけか |
行者餅 | 祇園祭 (宵山限り) | 柏屋光貞 | 330円/個 | 「役行者山」ゆかりの菓子 | 本当にこのときにしか売っていない |
したたり | 夏 | 亀廣永 | 1000円/本 | 黒砂糖の寒天羊羹 | 夏には冷やしたしたたりが食べたい 夏の絶品 |
亥の子餅 | 神無月(亥の月)の 亥の日 | 塩芳軒ほか | 180円/個 | 亥の子模様の餅(餡入り) | 店によって大きさ・値段は異なる 寿菓舗、笹屋伊織なども |
和菓子名称 | 販売店 | 価格 | 特徴 | コメント | |
おまん | 豆餅 | 出町ふたば | 150円/個 | 豆が美味、甘過ぎない豆大福 | いつも行列です 4日/週、伊勢丹でも売っている |
阿闍梨餅 | 阿闍梨餅本舗 京菓子司 満月 | 100円/個 | 阿闍梨餅の他に「満月」という菓子も売っている | 最近では「京土産」にする人も。売り切れのときも 今や京都駅でも売るようになったし |
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長五郎餅 | 長五郎餅本舗 | 160円/個 | 「北野大茶会」で用いられたので「おまん」ではないかも | 北野天満宮の境内でも売っている | |
最中 | ご存じ最中 | 仙太郎 | 240円/個 | 餡がぎっしり、重い最中 | |
ごじょうぎぼし最中 | 幸福堂 | 200円/個 | 「弁慶」は仙太郎太郎より餡が多くあるように見える | 「あんころ餅」は最も暑いときに食べるとよい(とされる) | |
黒みつだんご | 美玉屋 | 870円/箱 | 蜜の甘さがなんともいえない | 箱単位(10本)で売っている 2日/週、伊勢丹でも売っている |
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洲濱 | 植村義次 | 700円/本 | 大豆粉に飴などを混ぜて練り上げた押菓子 | 季節ごとに変わる表面の模様が綺麗 | |
麩饅頭 | 麩嘉 | 200円/個 | 生麩と餡の笹巻き | 最近はいろいろな種類の麩饅頭を売っているが シンプルな「麩饅頭」が一番美味しい |
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おはぎ | 美よし | 130円/個 | 2種類あり | 残念ながら2014年5月末、閉店されました ならば今西軒へ |
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やきもち | やきもち天神堂 | 120円/個 | 「焼き」の香ばしさが嬉しい 伸びる餅と粒あんの組み合わせも | ライバルも多い。「葵屋やきもち総本舗」 「神馬堂」(ここも古い)、「ゑびす屋加兵衛」(矢来餅) |
◎ | 名代豆餅「出町ふたば」(創業)明治32年(1899) | ◎ | 「美玉屋」(創業)昭和15年(1940) |
河原町通今出川上ル(2013/02/16撮影) | 北大路通下鴨東本町(2016/04/30撮影) | ||
日常的に食べる和菓子なら絶対に「豆餅」 | 「黒みつだんご」は忘れ難い味(癖になる) | ||
◎ | 京菓匠「長生堂」(創業)大正8年(1919) | ○ | 中村軒(創業)明治16年(1883) |
北大路通賀茂川東縁(2013/02/19撮影) | 桂離宮:対象範囲外ですが(2005/08/02撮影) | ||
一般和菓子を買うなら「長生堂」が安定 | 「長生堂」と並んで塩芳軒も良い |
◎ | 「虎屋菓寮」(創業)大永年間(1521〜) | 〇 | 甘党茶屋「梅園」(創業)昭和2年(1927) |
一条通烏丸西入ル(2016/05/03撮影) | 河原町通三条下ル(2017/04/29撮影) | ||
ゆっくり和菓子を食べるのならここが京都一 | 粟ぜんざいなどの甘味なら、ここ(少し混雑) | ||
◎ | 「亀廣永」(創業)昭和11年(1936) | 〇 | 「二條若狭屋」寺町店 |
高倉通蛸薬師上ル(2017/03/14撮影) | 寺町通二条上ル(2017/04/09撮影) | ||
夏の「したたり」は絶品、老松の「夏柑糖」も | 「かき氷」を食べるのなら、ここ(氷も和菓子) |
〇 | 「幸福堂」(創業)明治元年(1868) | 〇 | あわ餅所「澤屋」(創業)天和2年(1682) |
松原通河原町西入ル(2014/07/20撮影) | 今出川通御前西入ル(2015/08/13撮影) | ||
餡の多い最中「弁慶」、最中は仙太郎も | あわ餅はここしかない | ||
〇 | 大極殿本舗六角店「栖園」(せいえん) | 〇 | 御菓子調進所「松屋常盤」(創業)承応年間(1652〜) |
六角通高倉西入ル(2017/05/04撮影) | 堺町通丸太町下ル(2017/03/25撮影) | ||
月替わり蜜で1年中食べられる琥珀流しが有名。中庭を見ながらゆっくり食べたい | 正月の「きんとん」はここに決めています 残念ながら「きんとん」は現在休止中 |
「京」=「京都らしい和菓子」(本ページ) | 「気」=「私のお気に入りの和菓子屋」(本ページ) | 「老」=「和菓子屋の老舗番付」(京都小事典) |
「淡」=「京都12ヶ月」(淡交社) | 「品」=「京のいっぴん物語」(KBS京都) | 「季」=「和菓子で巡る京の四季」(BSフジ) |
和菓子名称 | 販売店 | 京 | 気 | 老 | 淡 | 品 | 季 | コメント | |
引千切(ひちぎり) | 末富 | 〇 | 〇 | 桃の節句(ひな祭り)には欠かせない(求肥)。「季」は二条駿河屋を掲載。 | |||||
桜餅 | さくら餅 | 緑菴(鹿ヶ谷通) | ◎ | 京都らしく「道明寺」の2枚葉「桜餅」。 東山のはずれの小さな「上生菓子」屋、評判は良い。販売は4月中旬まで。 |
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嵐山 さ久ら餅 | 鶴屋壽 | ◎ | 〇 | 京都の桜餅と言えば、この店を思い出す人は多い。可愛いい「箱入れ」は良い土産に。今や嵐山随一の銘菓で、一年中買うことができる。 | |||||
よもぎ餅 | よもぎ餅 | 笹屋春信(桂) | 〇 | 滋賀県箱館山の摘みたて蓬を使う。「三角山」の形も特徴的。5月末まで。 | |||||
よもぎ餅 奥嵯峨 | 松楽(松尾大社) | 〇 | ここも中心部からは遠い、大社御用達、「二つ折り」の形が特徴的。 | ||||||
柏餅 | 俵屋吉富 | 〇 | 〇 | 菖蒲の節句に、これも京都らしく「道明寺」(柏餅では珍しい)。5月末まで。 | |||||
老松(上七軒) | 〇 | 「小豆こし餡」と「白味噌餡」(京都では意外と多い)がある。 |
和菓子名称 | 販売店 | 京 | 気 | 老 | 淡 | 品 | 季 | コメント | |
わらび餅 | わらび餅 | 宝泉堂 | 〇 | 〇 | 暑くなってくると食べたくなる。ライバルは山ほどある。 | ||||
京わらびもち | 茶洛 | 〇 | ◎ | 「ニッキ・しょうが・抹茶」の三種。“蕩け”と“コシ”のバランスが抜群。残念ながら2020年閉店しました。 | |||||
麩饅頭 | 麩嘉 | 〇 | 〇 | ◎ | 「わらび」の後は「麩」。京都の人は「麩饅頭」を冷やして食べます。 | ||||
琥珀 (錦玉羹) | 琥珀(寒天菓子) | 鍵善良房(四条) | 〇 | 〇 | 梅雨入りすると、店に並ぶ透明感のある寒天菓子。 | ||||
琥珀流し | 大極殿本舗「栖園」 | ◎ | 食べる宝石と評される滑らかな蜜寒天。月替わり蜜で1年中食べられるが6月の梅酒蜜が人気の的。「レースかん」(5〜9月)も忘れずに。 | ||||||
浜土産(はまづと) | 亀屋則克 | 〇 | 〇 | 「蛤貝殻」に琥珀羹と味噌味納豆を載せた涼菓(流し物)。“読み”と“形”がユニーク。 | |||||
水無月(みなづき) | 甘春堂(七条)ほか | 〇 | 〇 | 半年の大晦日(6/30)が近づくと一斉に多くの和菓子屋が“蒸し”出す。上に乗る「小豆」は魔除けの意味がある。 | |||||
祇園祭 | 祇園ちご餅 | 中村楼、三條若狭屋 | 〇 | 〇 | 祇園祭の代表的な菓子だが、三條若狭屋では年中販売している。 | ||||
吉兆あゆ | 大極殿本舗 | 〇 | 「占出山」(別名:鮎釣山)の鉾町菓子(7/13〜16、桃山)。 | ||||||
宵山だんご | 亀屋良長 | 〇 | 原則「月鉾・四条傘鉾」で宵山のときのみ。亀屋良長では7/10〜17。 | ||||||
ちまき麩 | 黒主山 | 〇 | 食べられる粽として「黒主山」で授与される(餅)。製造は麩太。 | ||||||
行者餅 | 柏屋光貞(松原) | 〇 | 〇 | 〇 | 「役行者山」に供えられる菓子。本当に7/16の宵山限り販売される。 | ||||
したたり | 亀廣永 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | 「菊水鉾」の茶席に使われる「流し物」。本表で最多の丸印、それ程定番と言える。 | ||
冷菓 | くずきり | 鍵善良房(四条) | 〇 | 〇 | 〇 | 多分京都で一番有名な冷菓。 | |||
夏柑糖(なつかんとう) | 老松(上七軒) | ◎ | 〇 | 夏蜜柑の中にその“果汁と寒天”のあわせたものが詰められている。見た目にも涼しい。 | |||||
水羊羹 | 中村軒(桂) | 〇 | 〇 | 〇 | この店は“一枚流し”の水羊羹を水鏡と呼ぶ。「甘泉堂」(祇園-路地裏)も忘れ難い。“竹筒入り水羊羹”も涼しさを呼ぶため、多くの店が取り扱う。 | ||||
アイスクリーム | 関東屋 | 〇 | 京味噌屋が作る「白味噌あいす」はもはや和菓子か。 | ||||||
ところてん | 浜長本店 | 〇 | 京都のところてんは黒蜜で食べる。是非「家で」食べて欲しい。 | ||||||
かき氷 | 二條若狭屋寺町店 | 〇 | ◎ | 氷の前に茶席同様「和菓子」が出てくる。中村軒、弥次喜多も美味しい(「季」)。 |
和菓子名称 | 販売店 | 京 | 気 | 老 | 淡 | 品 | 季 | コメント | |
月見団子 | 笹屋伊織(七条) | 〇 | 〇 | 中秋の名月前後数日のみ販売。「淡」は出町ふたばを掲載。 | |||||
おはぎ(お萩) | 今西軒(五条) | 〇 | ◎ | つぶ餡、こし餡、きな粉の3種がある(餅物)。年中販売だが昼前には完売している。多くの街の和菓子屋が取り扱う。春の彼岸にも食べる。 | |||||
芋 | 家喜芋(やきいも) | 二條若狭屋 | 〇 | 丹波山芋を使った焼き菓子。中の餡はつぶ餡、こし餡、白餡がある。 | |||||
芋ようかん | 松屋(城陽) | 〇 | 城陽の特産物「寺田芋」を使ったようかん。徐々に名が知られてきた。 | ||||||
焼き栗きんとん | 京栗菓匠若菜屋 (御池) | 〇 | 栗の形をした焼き菓子。栗と白餡を混ぜて作っている。栗菓子には、栗ぜんざい・羊羹・饅頭・納豆など数多いが、「栗は副材料」。分類上、表に出てこない。 | ||||||
干菓子「竜田川」 | 俵屋吉富 | 〇 | 〇 | 紅葉の頃のみの限定販売される「干菓子の詰め合わせ」(最近は詰め合わせしていないようです)。上生菓子は「紅葉」に関連した煉切りを各店が競って作ります(省略)。 | |||||
俳菓「しぐれ傘」 | 京華堂利保の閉店で食べられなくなった | 〇 | 時雨は初冬の季語。蕪村の『化けさうな 傘かす寺の しぐれかな』から発想された半生菓子。優雅ですね。 |
和菓子名称 | 販売店 | 京 | 気 | 老 | 淡 | 品 | 季 | コメント | |
あんこ | 丹波大納言ぜんざい | 宝泉堂 | 〇 | 寒くなってくると食べたくなる。ライバルは山ほどある。粟ぜんざいも。 | |||||
大納言 | 亀末廣 | 〇 | ◎ | 12〜3月のみ。潔いほどに「あんこ」のみのお菓子。堪らない。 | |||||
葩餅(はなびらもち) | 川端道喜(下鴨) | 〇 | 〇 | 〇 | 上では末富を紹介したが、この店の「御菱葩」は「家元の初釜用」、我々が買えるのは「試餅」(試作品の意味か)。 | ||||
節分 | 福ハ内(ふくわうち) | 鶴屋吉信 | 〇 | 〇 | 節分には桝に見立てた木箱に入った「お多福豆」が欲しい(12〜2月、桃山)。 | ||||
法螺貝餅 | 柏屋光貞(松原) | 〇 | 聖護院の護摩供養に供される法螺貝(ほらがい)の形をした生菓子。2/3のみ販売。 | ||||||
椿餅(ちんもち) | 二葉軒(大石橋) | 〇 | 餡を道明寺で包んで2枚の椿の葉で挟むのが「椿餅」。閉店した下河原阿月が懐かしい。 | ||||||
梅 | 北野梅林 | 船屋秋月(北野) | 〇 | 北野天満宮の梅(大福梅)を彷彿させる大福。 | |||||
うぐいす餅 | 老松(上七軒) | 〇 | 梅に鶯。鶯餅には必ず「きなこ」がまぶしてある。鶯餅を出す店も多い。 | ||||||
雁食(がんじき) | 芳富軒(丸太町) | 〇 | 『広沢の 水しずかさや 帰る雁』に因んで名付けられた“餡を丸めた”干菓子。残念ながら、閉店した。 |