(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
干菓子
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落雁の銘菓「野菊」 | ぼうだい「くるみ和三盆」 | あめ物の芸術品「桜の有平糖」 |
「かぎや政秋」の代表菓子(打ち物)。 | 「ぼうだい」は「甘納豆(掛け物)」の店。写真の菓子も和三盆を掛けている。 | 「紫野源水」の作品。予約するのが無難。なめるのが勿体ないくらい。 |
打ち物(木型に和三盆などの原料を詰め・形成した後、木型を“打つ”ことで取り出す干菓子) | |
かぎや政秋(東大路通今出川下ル) | 大極殿本舗(高倉通四条上ル) |
落雁の店は多い。なかでも銘野菊は有名。ガラス戸が光って見難いが「野菊」の字が見える。 | 懐中しるこも多くの店で手に入る。この店ではくず家という名で売っている。 |
押し物(木型に多少水分の多い和三盆などの原料を“押し付けて”成形後、木型から取り出す干菓子) | |
鶴屋吉信(今出川通堀川西入ル) | 俵屋吉富(室町通上立売上ル) |
和三盆押物なら、この店の鶴宿。表千家十三代宗匠が命名した。 | むらさめは塩五(大阪貝塚)の登録商標。村雨餡を使ったお菓子に雲龍、京観世(鶴屋吉信)がある。 |
掛け物(豆・栗・ゼリーなどを核にシロップ・チョコなどを“掛けた”後、仕上げ加工をする干菓子) | |
金谷正廣(下長者町通黒門東入ル) | 老松(上七軒) |
真盛豆は最後に「青のり」を掛ける掛け物で、この店の登録商標。五色豆、甘納豆も「掛け物」。 | 砂糖漬けも多種ある。この店の「山人艸果シリーズ」で橙糖珠(だいとうじゅ)も人気がある。 |
焼き物(生菓子・半生菓子の「焼き物」と同様な原料を成形した後、焙焼仕立てする干菓子) | |
西村衛生ボーロ本舗(間之町通二条上ル) | 水田玉雲堂(上御霊神社前) |
京都でボーロと言えば蕎麦ほうる(河道屋)だろうが、この店もボーロを作っている。 | 焼き物には松風、八つ橋、御池煎餅、白川路(田丸弥)もあるが、最も古いここの唐板は外せない。 |
あめ物(砂糖・水飴などを煮詰め・冷却した“あめ”状の干菓子) | |
紫野源水(新町通北大路下ル) | 緑寿庵清水(鞠小路通今出川下ル) |
有平糖はどの店(例:亀広保)のも繊細で綺麗。とりわけこの店の桜の有平糖は美しい。 | 金平糖も「あめ物」になるのだろう。とすればこの店の色鮮やかな金平糖も入れねばならない。 |
忘れてはならない干菓子の名店 | |
亀屋伊織(二条通衣棚西入ル) | 亀末廣(姉小路通烏丸東入ル) |
素人には敷居が高いが、こういう茶会を開きたいと告げれば会に相応しい干菓子を整えてくれる。 | どれも見ているだけで美味しさが伝わる干菓子ばかり。詰め合せ「京のよすが」は宝石箱のよう。 |