80.待賢門院堀河

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なかからむ  こころもしらす  くろかみの  みたれてけさは  ものをこそおもへ
長からむ 心もしらず くろかみの みだれてけさは 物をこそ思へ
長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へ

■類似語句  こころもしらず
物をこそ思へ
■友札 ながらへば
■歌について
藤原顕輔の歌と同じく崇徳院久安六年百首の歌。後朝の恋の歌。殷富門院大輔、二条院讃岐の歌同様の妖艶美好みで撰ばれたと思われる。
■出典
千載集恋上
■作者略歴
生没年未詳(1143の頃)。神祇伯顕仲の娘、前の斎院(令子(よしこ)内親王)に仕える六条の妹(または本人?)、といわれる。この待賢門院は、鳥羽天皇の女御璋子、崇徳院の母。
【補】
堀河の使えた「待賢門院」についてはこちらにまとめた。