60.小式部内侍
上の句順 下の句順 (INDEX)
おほえやま |
いくののみちの |
とほけれは |
またふみもみす |
あまのはしたて |
大江山 |
いくのゝ道の |
とほければ |
まだふみもみず |
天のはしだて |
大江山 |
生野の道の |
遠ければ |
まだふみも見ず |
天の橋立て |
- ■歌について
- 才を妬まれ、母の作った歌を読んでいると貶され、母が丹後に下っているときの歌合わせで、自作を主張した機知に富んだ歌。
- ■出典
- 金葉集雑上
- ■作者略歴
- ?-1025。橘道貞と和泉式部との間の子。母と共に一条院中宮彰子(上東門院)に仕え、小式部と呼ばれた。関白藤原教通、頭中将藤原公成らに愛され、子を設けた。病で母に先立ち
20代後半で没した。
- 【補】
- 小式部内侍がこの歌を詠んだのはこの時期と思われる。