64.権中納言定頼

藤原定頼 上の句順 下の句順 (INDEX)


あさほらけ  うちのかはきり  たへたへに  あらはれわたる  せせのあしろき
朝ぼらけ 宇治のかはぎり たへだへに あらはれわたる 瀬々の網代木
朝朗 宇治の川霧 たへだへに 現はれわたる 瀬々の網代木

■友札 浅芽生の
朝朗あ
■親族歌人  藤原公任の子

■歌について
源氏物語の薫と浮舟の悲しい恋の場所を詠んだ歌。
■出典
千載集冬
■作者略歴
995-1045。藤原公任の長男。歌に巧み、能書の聞こえ、親孝行との評もあるが、その性は惰弱で、事に怠ること多し、とも言われている。小式部内侍を貶したのも、この人と思われる。
【補】
藤原定頼の詠んだ「宇治川、網代木」はこんなイメージ
小野宮一門(実頼頼忠公任定頼)は道長に圧倒され、定頼も権中納言止まりで終わった。
定頼は(歌人が好みだったか)大弐三位相模とも浮名を流した。