（東京から引っ越してきた人の作った京都小事典）

うどん 　　　　　　　　　　(INDEX：索引へ)

• 「京都のうどん」と言えば
  • 腰がない。
    • クタクタになるまで煮て、箸で麺を持ち上げると切れるくらい。
  • アゲは大きくて甘い。
    • 他の地方と比べるとすぐわかる。なにしろ大きい。
  • 出汁は「関西風」、それでも大阪と比べると昆布が利いている。
    • 「透き通るおつゆ」に味は出ている。関東の「真っ黒い出汁」とは正反対。
• 「うどん」と言わずおうどんと言う（参考：京ことば）。
  • 出汁もおだし。
  • 油揚げもおあげ。
  
  
• 以下、私がよく食べた「おうどん」を紹介する。
  • 意外と「おうどん屋さん」は通りから引っ込んでいる（ＨＰも持たない）。そのため京都の街角写真に登場してこない。
  • 勿論「これらの店だけ」が美味い（京都らしい）という訳ではない。他にももっとある（私が知らないだけ）。

権兵衛（祇園、切通し四条上ル）
		昭和２年(1927)創業、昭和２０年(1945)からこの地で。 おあげは「まんま」と「刻み」を選択できる（写真は「まんま」）。祇園の普段使いの店の感じがよい。 でもおだしは濃い目。
常盤（祇園、新橋通花見小路東入ル）
		祇園で飲んで最後の「〆」にこの店のうどんを食べるのが基本ルート（比較的遅くまで営業）。おあげ入りカレーうどん（写真）を食べることが多かった。 でも残念ながら２０１９年１０月末で閉業した。
日の出（東山、鹿ヶ谷通冷泉上ル）
		京都でカレーうどんを食べるならこの店。 ８割のお客がカレーうどんを食べる。 「ごはん少々」を付けると（写真）、同時にカレーライスも食べられる。かつ写真は「中華麺」にしたとき（うどんではない、偶にはこれも良い）。
萬屋（祇園、常光院通（二筋目）花見小路西入ル）
		ねぎうどんがお薦め。 「九条ネギ」が半端なく載っている（写真）。生姜との相性もよい。 話のタネにはなる。
たわらや（御前通今出川下ル）
		「一本うどん」（写真）はここだけ。 おもむろに「一本のうどん」を啜るのみ。 池波正太郎が「鬼平犯科帳」（江戸）に登場させている。 この店は唯一「表通り」に面している。
満寿形屋（出町柳桝形商店街）
		「鯖セット」（鯖寿司＋京うどん）がお薦め。 ここのおうどんは「本当に腰がない」。箸の苦手の人は「ぶつぶつ切れて」食べられない。 鯖街道近くにあるだけあって、鯖寿司も美味い。

• うどんの写真はなく、店の写真だけですが。

権太呂（麩屋町通四条上ル）
	明治４３年(1910)創業の老舗。本当は「蕎麦屋」か。 うどんも美味い。岡崎店は広いので、子連れでも気兼ね無く入れる。
とようけ茶屋支店（今出川通御前西入ル）
	「京豆腐」とようけ屋山本の支店。 観光客には支店の方がよく知られている。勿論「湯豆腐」も食べられるが、おうどんも美味い。
名代おめん（東山、鹿ヶ谷通今出川下ル）
	昭和４２年(1967)創業、本店は銀閣寺（写真）。最近あちこちに店舗を展開している。 ここのうどんは（珍しく）「腰がある」。冷やしうどんがお薦め。京野菜の天婦羅などと一緒に食べるとよい。
岡北（岡崎通二条上ル）
	以前は「地元の地蔵盆にも出前」をしてくれた庶民の店だったが、最近は高級路線に転換した。お陰で外国人のお客も増えてきた（写真）。 「岡崎の北」にあるから「岡北」。
仁王門うね乃（仁王門通川端西入ル）
	無添加おだしに拘っているうどん屋だったが、閉店した。 おだし屋本店は「南区唐橋」。
「阿さひ et Rive gauche」（千本通丸太町上ル）
	昼はうどん屋「あさひ」、夜はフレンチレストラン「リヴ・ゴォシュ」。 昼の「うどん」も美味しい。