(東京から引っ越してきた人の作った京都小事典)
(京都の)花のいろいろ(月ごとの花)
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古からの名花 | ||
清凉寺(嵯峨野)の軒端の梅(紅梅) | 東北院(神楽岡)の軒端の梅(白梅) | 林光院(相国寺(洛中)塔頭、写真)の鶯宿梅 |
和泉式部が好んだ「軒端の梅」。名花として有名ですが、最近は多くの花を付けない。残念です。 | 能「東北(とうぼく)」に出てくる「和泉式部遺愛の梅」。式部の頃は法成寺境内の東北にあった。 | 「大鏡」にも出てくる銘木(鶯宿梅)は非公開なので、簡単には観賞できない。 |
最近の梅園 | |
北野天満宮には梅苑がある | 随心院(洛南)には梅園がある |
『東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな』と詠った頃は、「梅苑」は無かった。 | 「小野」にあるからか、「小野小町」の関連か、名勝「小野梅園」という。 |
いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた) | ||
梅宮大社の菖蒲(あやめ) | 大田神社(上賀茂)の杜若(かきつばた) | 平安神宮の花菖蒲(しょうぶ) |
「花弁の元のところに網目(文目、あやめ)状の模様」がある。原則、乾地に咲く。 | 杜若(燕子花)は「だいたい紫色」。大田神社の杜若は天然記念物で、全面「紫」。 | 花菖蒲は「色が彩々」(白、黄も)。通常これがしょうぶと呼ばれる。開花時期がやや遅い。 |
蹴上浄水場の躑躅(つつじ) | 梅宮大社の皐(さつき) | 曼殊院の霧島つつじ(きりしま) |
つつじの咲く時期のみ、浄水場が一般公開される。三室戸寺でも。 | やや小ぶりの赤い花をつける。開花時期がやや遅い。安楽寺、詩仙堂などでも。 | 「平戸つつじ」(善峰寺)などもあるから、よくわからない。曼殊院の霧島はよほど赤くなる。 |
法金剛院(洛西)の蓮(はす) | 知恩院(洛東)の睡蓮(すいれん) |
蓮を観賞するなら「法金剛院」が一番です。池から高く首を持ち上げた蓮が見事です。 | 「蓮池」の水面に浮かぶ睡蓮。開花時期が長いので、あちこちで見られる。モネが描くのが睡蓮。 |
鵯花(ひよどりばな) | 鈴虫花(すずむしばな) | 木槿(むくげ) | 藤空木(ふじうつぎ) |
「秋の七草」藤袴の仲間で、自生する野花。 | 「鈴虫」の鳴く季節に咲く。 | 8月〜10月と開花時期は長い。 | 「房藤空木」と呼ばれることが多い。 |
源光庵(洛北)の薄(すすき) | 天寧寺(寺町)の秋明菊(しゅうめいぎく) | 平野神社(洛中)の紫式部(むらさきしきぶ) |
薄はお寺でなくても見られるが、「源光庵」は人気があります。平安神宮、詩仙堂でも。 | 色が薄いので派手さが無い。貴船神社、善峰寺でも。 | 花かどうかは微妙、もしかすると「実(み)」かも。勿論、紫式部の墓所でも。 |
蓮華寺(洛北)の銀杏(いちょう) | 大覚寺(洛西)の嵯峨菊(さがぎく) |
最近人気の古刹。庫裡前にある「大銀杏」は見事。この黄葉・落葉だけを見に来る人も多い。 | 京都では、11月と言えば「嵯峨菊」(日本三大名菊)、嵯峨菊と言えば「大覚寺」を思う。 |
大河内山荘(洛西)の万両(まんりょう) | 西芳寺(苔寺)の千両(せんりょう) | おせちに盛り付けた南天(なんてん) |
「葉の下に多くの実」が付いているので万両でしょう。石仏に供えられたかのよう植生している。 | 「葉の上に実」が付いているので千両でしょう。黄色い実を付けるものもある。 | 別名「難転」から縁起物として、「おせち」の飾りに使われ、鬼門(の玄関先)に植えられる。 |